『月黄泉』







――月下の下、3人の男が森の入口に佇んでいた。

「…なあ、田吾作。やっぱりまずいんじゃねぇかぁ?」

「何だ、甚兵衛。お前、また臆病風に吹かれたのかぁ」

にやありと、いつものようにからかってやろうと田吾作が哂う。

「そんなんじゃねぇよ。
 ただ、この森には物の怪が住んでるって坊様が言っておったし、昨日も空っ ぽの牛車が森の入口で…」

慌てたように甚兵衛。
が、そんなことに聞く耳を持つ田吾作ではない。

「ヘッ。お前、そんなこと信じてたのか。
 そんなもんはな、全部出鱈目なんだよ。坊様のはホラ。牛車は悪戯。
 考えてみろ、第一、バケモノを見たヤツなんて一人もいないだろうが。
 そんなホラに怯えるなんて、肝っ玉が小せえヤツだな!
 なぁ宗太郎!甚兵衛の腰抜けは、恐ろしいから行きたくないんだと!」

「ん?そうなのか、甚兵衛?」

宗太郎が、どうでも良いといわんばかりの顔で声をかける。
それにカチンときた甚兵衛は、腕を勢い良く振り回しながら、

「何だと?宗太郎まで、オラを馬鹿にしやがって!
 いいだろう、みんな、オラの後をついて来い!はぐれんなよ!!」

勇ましく森の奥へと入って行った。
その後を、ニヤニヤを顔に貼り付けたまま田吾作、相変わらずの無表情のまま宗太郎がついて行く。
その後姿を、列に加わることもなく、白い女が哂っていた――。





ほう、ほう
何処かでフクロウが鳴く声がした途端、全員がビクッと震え上がる。
しかし田吾作はヘッと嘲笑して、

「なんだなんだ。男二人揃って、肝っ玉が小せえなあ」

「おめえだって、震えてるじゃねえか。
 どうした、顔がなんか青白いぞ?まるで死人みてえだ」

はははは、と宗太郎が可笑しそうに笑う。
甚兵衛は森に入ったときの勇ましさはどこへやら、今は一番大柄な宗太郎の服にしがみつきながら、やっとこさ歩いている。

「それにしてもよう。その大木ってのはどこにあるんだ?
 全然見当たらねえが…」

きょろきょろと提灯を振り回して周囲を見回しながら、田吾作が呟く。と、

「あちらですよ」

いつの間にか、目の前に白い女が立っていた。

「ひえええええっ!」

思わず仰け反る田吾作。
宗太郎は目を見開き、甚兵衛にいたっては、今にも失神しそうになっている。

「昼頃に、何やら若い方が札を置いていった大木のことでしょう?
 それでしたら、この獣道を向かった先にありますよ」

それを気にかけることもなく、女はそう言って指を刺した。
良く良く見れば普通の村娘のようだった。しかも、かなりの美人である。が、こんな夜中のこんな森を歩き回っているというのはおかしい。

「娘さん、どうしてこんな所にいるんだい?」

宗太郎が、胡散臭げにそう尋ねた。
片手を腰に差した小刀に添えて、あからさまな牽制をする。
が、女はさして気分を害した風もなく。

「昼間、若い方が大木の根元に札を置いていったので、もしかすると今夜あた りにでも誰かが来るかと思いまして」

ほほ、と。可笑しそうに笑った。

「これは肝試しなのでしょう?
 でしたら、私がいては興を削ぎますね。今宵はここでお暇しましょう」

「あの、娘さん」

歩き出した女の背に、田吾作が呼びかける。

「はい」

「良ければ、森の入口で待っててくんねえかな?
 まだ家に帰れば酒盛りやってるから。仲間に紹介してえんだ」

何を言い出すのかと目を見開く宗太郎に気付くことなく、田吾作はでれでれとしていた。
女は今度はくすりと笑うと、

「お気遣いは嬉しいですが、単なる好奇心ですので。
 …ですが、森の入口で待つくらいなら構いませんよ」

「そうか、そりゃ悪いなぁ」

「いえいえ。それでは、頑張ってくださいまし」

涼やかな仕草で、女は森の入口へと歩いて行った。
行こうとした。ふと止まって、振り返らぬままにこう告げる。

「ここには物の怪が出るそうですね。
 これは噂なのですが、もし出くわしたら左目を潰すと良いと聞きました」

「大丈夫だよ、娘さん。そんなのは出やしないって」

「そうですね。ですが、どうしてか気になったものですから」

それでは、と。そう告げて、今度こそ女は闇の中へと消えて行った。
その後姿をぽけっと見送っていた田吾作の頭を、宗太郎が叩く。

「いてっ。何しやがるんだ」

「あのなぁ、お前」

少しは警戒しろ、と言いそうになって咄嗟に口をつぐんだ。
そんなことを言おうものなら、臆病風に吹かれたと馬鹿にされかねない。
だが、そうなると殴る理由がなくなってしまう。
さてどう言い訳をしたものかと考え込んでいると、当の田吾作が、

「分かってるよ宗太郎。女にうつつを抜かすなってんだろ?
 ちょっと声かけただけじゃねえか。引っ叩くことねえだろうに…」

「そんなこと言って、さっきまでデレデレしてたじゃないか」

「してねえよ、それは甚兵衛だろ?」

「…どっちでも良い。田吾作。あまり人を待たせるな。さっさと帰るぞ」

都合よくうやむやになった話を切り上げて、宗太郎はさっさと歩き出した。
残った二人はしばらくきょとん、と顔を見合わせていたが、すぐさまその背を追いかけて行った。
誰もいなくなった森の小道を、一陣の風が吹き抜ける。

――まだ?

――まだ。

木の葉のざわめきの中で、微かにそんな声がした。





「宗太郎。甚兵衛。これじゃないか?」

女に教えてもらった道を20分ほど進むと辿り着いた空き地の中心。
そこに、他の木よりも二回りほどは大きく長い大木が聳え立っていた。

「…おぉ、こいつだ。間違いない。ほら、根元に札も置いてある」

「じゃあ、さっさと帰ろうや。娘さん、待たせちゃ悪いしなあ」

甚兵衛が、震えを殺しながら言う。
田吾作はニヤリと笑うと、札を取って帰ってきた宗太郎に、こっそりと耳打ちをした。

「なあ、宗太郎。甚兵衛をちょっとからかってみないか?」

手探りで札を探していた宗太郎は、渋い顔をしながら小声で答えた。

「阿呆。道に迷ったらことだぞ」

「だから、すぐそこ。あの細道の茂みに隠れて脅かすだけだよ」

どうにも止める気配はなさそうであるし、何より宗太郎も、これで終わりかと少し退屈をしていたので仕方なさそうに了承した。

「…宗太郎?札、取ったか?」

「ん?ああ――」

「ぎゃああああああああああああっ!!!」

突然、田吾作が提灯を放り出し、大声を上げながら小道の方に駆け出した。
宗太郎も後ろを振り返って、うわっ、と声を上げてから走り去る。
残った甚兵衛は何が起こったのかと二人が見た方向と、二人が行った方向をおろおろと見ていたが、遅れて叫びながら走った。
いや、走ろうとした。が、彼は数歩も歩かないうちに転んでしまった。

「た、助けてくれ!!」

逃げながら後ろをちらと振り返る。
何だ転んだだけかと小さく笑って、それきり振り返らずに走って行った。

「た、助けて…!サルが、サルのバケモノ」

「化物とは失礼じゃのう…。まあ、餌に何を言われようと儂は気にせんがね」

ソレは一つ笑って、では一口、と言ってから、甚兵衛の腕をもぎ取った。





「……なあ、遅いな」

「ああ、しかも静かだ」

茂みに隠れてしばらくしてから、二人はそう呟いていた。

「…あいつ、ひょっとして気絶したんじゃ」

「ならいいが、別の道へ行ったなら大変だぞ」

心配そうに呟きながら、宗太郎は様子を見るためにこっそりと茂みを出た。
田吾作も慌ててその後に続く。
…広場を見る。と、先程甚兵衛が倒れたあたりで、何かが蠢いていた。

「――」

――あれは何だ?
二人の胸に去来したのは、まず疑問だった。
何か黒い人のようなもの…けれど、人ではありえない形容をした何かが。
何かをしていた。
――何をしている?
何かを千切って、腹に運んでいる――何を?
くちゃくちゃと音を立てて、何かをごくりと飲み込む――何を?
時折、地面から何かを救って、ずずずと音を立てて啜っている――何を?
――何を?
目を凝らす。
――何?駄目だ
闇の中、白い何かが落ちている。
――何だ?見ては駄目だ。
それは――

――目玉、だった。

――簡単なことだ。
――アレは人食いの化物で、あいつは甚兵衛を、喰っているのだ。
――あんなに、美味そうに――

「ひ、ひ、ひ、ひ…」

悲鳴とも狂笑とも取れない声で、何かを言っている田吾作。
と、突如、ソレ――猿の化物が顔を上げて、言った。

「主らはそこで待っておれ。無駄に足掻いて死にたくはなかろう?
 大丈夫じゃ。そこで大人しく待ってさえいれば、何も苦しいことはない」

げたげたげたと、耳障りな声で哂う。
それが合図だったかのように

「う、うわああああああああああああああっ!!」

二人は同時に走って逃げ出した。

「…やれやれ。若気の至りというやつか」

呟き、風のような疾さで、二人を追った。





「はっ、はっ、はっ、はっ…!!」

薄く月明かりが差し込むだけの漆黒の森の中を、馬のように荒く息を吐きながら疾走する二人。
その後ろを、悪夢に出てくる追跡者のようにいつまでもついてくる猿の化物。

「ヒィ…!」

振り返った田吾作の口から、悲鳴が漏れる。

「振り向くな!出口まで走れ!!」

「でも、こいつ森の外まで出てきたら…!」

「大丈夫だ!村には男が大勢いる!
 こんな化物ごとき、すぐに退治することができる!」

そう元気付ける宗太郎の手も、僅かに震えていた。
震えながらも、それがあれば大丈夫と言わんばかりに小刀を握り締めている。
――いざという時は、これで――

「ほうほう。頑張るのう」

ほっほとフクロウのように哂いながら、四足で迫る化物。
その距離は、徐々にではあるが詰まっていた。

「…ぐっ!」

「走れ、田吾作!捕まったら終わりだぞ!
 それにほれ、見ろ!出口はすぐそこだ!!」

まだ遠くではあるが、村の灯りが見えている。

「…はあ…はあ…はあ…あ……っ!!」

木の根にでも足を絡めたのか、田吾作がばたりと地面に倒れる。

「田吾作!!」

「…残念じゃのう。もう少しであったのに」

薄気味悪い笑みを浮かべながら、化物が迫る。
宗太郎は急いで駆け戻り、眼前の敵に小刀を構えた。

「おやおや、それで儂を斬ろうと言うのかね?」

「……」

「儂は二人も喰えばそれで十分じゃ。お前さんは、逃げても良いぞ」

それに答えず、宗太郎は前に一歩踏み出しながら言った。

「…一つ聞く」

「何じゃ?」

「牛車が森の入口に倒れていた。アレはお前の仕業か?」

「牛車は知らんが、その持ち主だった人間は儂の仕業じゃよ。
 中々に美味かったが、他の輩も来ておったのでな、あまり味わえんかった」

心底残念そうに、目を閉じて空を仰いだ。
その声に重ねるようにして、宗太郎が叫ぶ。

「お釈迦様、お助けを!」

「ぬ!?」

小刀を構えて突進する。
不意を疲れた化物は、動くこともできずに――。

「ぐ……!」

宗太郎は、顔ではなく、化物の腹を突き刺した。
化物が、苦痛と憤怒に満ちた唸り声を上げながら、叫ぶ。

「貴様…どうして…!」

へその辺りにあるであろう化物の口から、苦悶の声が漏れる。

「ここで会った娘さんに教えてもらったんだ。左目が弱点だと」

猿の相貌が、驚きに歪む。

「お前は、甚兵衛の肉を、顔ではなく腹に運んでいた。それで思ったのさ。
 ひょっとしたらこいつの目口は腹にあるんじゃないかとな。
 …今までは薄暗くて見えなかったが、ようやくはっきりした」

…今まで雲に隠れて朧げであった月明かりが、森の中へ差し込む。
その中心に在ったのは、顔はなく、腹に目口を持った猿の化物の死骸だった。





「…大丈夫、か?」

「あ、ああ…」

どこかぼうっとした頭で、化物の死体を見る。
…本当に死んだのだろうか。その疑念は晴れない。
が、そうでなくとも大きな傷を与えたのは確かだろう。
ならば、いつまでもここにいないでさっさとこの森を出るべきだ。

「それじゃあ」

行こう、と声をかけようとして。
先程まで呆然と佇んでいた田吾作の顔が、恐怖に歪んでいるのが見て取れた。

「――?」

すぐに振り返る。化物は死んだままだ。ピクリとも動かない。
広場は時折風が吹き込んで、茂みを揺らす意外は静かで――
――風?

「……」

良く、周りを見てみる。
がさがさ、がさがさ
あちこちの茂みが揺れている。あちこちの梢が揺れている。
風なんて、まったく、吹いていないのに。

「あ……」

がさがさ、がさがさ
音はどんどん大きく、激しくなって行く。
見れば茂みの奥で、この化物より一回り小さい化物が蠢いている。

「あ…あ……!」

「う、うわあああああああああああああああああっ!!!」

田吾作が、森の入口へと駆けていく。
おい、待てよ。どうしてそんなに怯えるんだよ。こんなの、ただの風だろ?
問いかける言葉に返すのは、無機質な騒音だけ。
――と。

「え……」

ぴたり、と。音が止まった。
その代わり、宗太郎の周りでは何かの気配が蠢いている。
気付けば月は再び雲に隠れ、周囲は一点の曇りもない闇ばかり。

「あ…ああ…あ……ぐ!?」

叫び声を上げようと開いた口の中に、何か巨大な蟲のようなものが飛び込む。
その後に続くかのように、闇が宗太郎という人間に集った。
叫び声もなく、ここに、宗太郎という人間は、肉の塊へと変貌を遂げた。





がさがさ、がさがさ
音がすぐ側で聞こえる。
闇の中から無数の気配が迫ってくる。

「はあ、はあ…!」

田吾作は必死で走っていた。
村に着けば逃げられる。村まで行けば生きることができる。
何ら根拠のない、妄想に等しいその願いを抱えて、彼は暗闇を無心に走った。

「ひ、ひいいいい…!」

その脳裏には、親友の死を哀しむ心だとか、見捨てたことへの罪悪感だとか、そんな人間らしい感情は残ってなどいない。
在るのは、生物が持つあらゆる感情の原点たるもの。即ち、生存本能。
ただそれだけに従って、田吾作は走り続けた。

「ひい、はあ、ひい、はあ…」

森の出口は目の前だ。気が抜けたからだろうか。
それとも、また木の根に足を絡めたのだろうか。

「――っ!?」

がくり、と体が傾ぐ。
必死で押し留めようとするも、手は感覚を失い脚はもはや動かすことができない。そのまま、無為に、無様に、不幸に――田吾作は転倒した。

「が…!」

必死に立ち上がろうと手を地面に置いて、ずるりと滑って再び倒れる。
――ああ、駄目だ。
気配はすぐ側に。どうなるのかは知らないが、きっと殺されるのだろう。
田吾作はぎゅっと目を瞑ってその時を待ち――

「……?」

その時が来ないことに不信感を感じて、恐る恐る目を開けた。

「…まあ、良かった。
 血相を変えて走ってきたと思ったら、そのまま倒れてしまったんですもの。
 もしや死んでしまったのかと心配しましたわ」

ほほ、と上品な笑い声。
見上げると、薄ぼんやりとした月明かりの下、白い女が優雅に佇んでいた。

「それにしてもどうかしたのですか?
 ひょっとして、森で物の怪に喰われそうになったとか…。
 ああ、いえいえ。言わなくてもアレを見れば分かります。
 さぞや恐ろしかったことでしょうね」

はは、と、田吾作は力なく笑った。

――どうして?

「危なかったですね、ほら、見てください。
 物の怪たちが、逃げていきますよ」

見れば、感じた気配はもう遠く離れ、やがて森の闇へと溶け込んでいった。

――どうしてだ?

「まさか、約束の通りに森の入口で待っていたら、こんなことになろうとは思 いませんでした。人の生というものは分からないものですね」

ほほ、と上品に笑う。

――どうしてなんだよ?

「他のお二方は…ああ、すみません。お亡くなりになったのですね。
 そうとは知らず失礼なことを…申し訳ありませんでした」

――どうして

「ですが――ご安心下さいまし」

――どうしてオラは

「あなたも、すぐに追いつかせますから」

――こんな娘っ子一人が、さっきの猿の化物よりも。
  無数の気配よりも、恐ろしいなんて思っているんだろう――

「本来ならばあの場で頂くのですが――。
 あなた方が、肝試しをやっていると知ったものですから。
 それならば、何かしら余興をするのも面白いかと思いまして」

ほほ、と上品に笑う。

「あなた方が札を取ってから襲うことにしたのですわ。
 ただし、襲うのはあなた方が出会ったこの森で最も長寿なあの猿だけ。
 猿が殺されるまでは、他の物の怪たちは手は出せないことにしたのです。
 まあ、私が来るまではこの森の主だった方ですから。
 たまにはこうして特別扱いをしないと、八つ当たりを始めますのよ」

あの闇に蠢く気配を思い出す。
――ああ、そう言えば。奴等は猿を殺した途端に、襲い掛かってきた。

「…本来ならば、私も今宵は食事を取る必要もなかったのですが。
 昨夜、運良く新鮮な牛が手に入ったものですから」

――空っぽの牛車が森の入口で――
――牛車は知らんが人間の方はワシが――
そんな、最近どこかで聞いたような言葉が、田吾作の脳裏を過ぎ去る。

「でも、あなたがここで待っていてくれと申されるものですから。
 それもまた面白いかと思いまして、ここで待っていたのでございます。
 ――よくぞ、生きて帰ってくださいました」

彼女が笑みを浮かべると同時に、森の奥で何かが蠢いた。
――あれは、奴等が恐怖のために起こした震えなのだと、空っぽの頭でそう理解していた。

「…と言っても、そうなるように私が仕向けたのですけれどね。
 思ったより少ないのは残念ですが、あなたが残ってくれてよかった。
 ええと……あら、そう言えば、名前を尋ねていませんでしたね?
 ……まあ、もう答えられそうにありませんけれど」

虚ろな笑みを浮かべながら、田吾作は失禁していた。
その姿をじっくりと眺めた後、女は最期にこう言った。

「それでは、宵い夢を――」

優しく、冷たく、そして儚げな。
月に良く似た微笑を、浮かべたままに――。








「月」

大アルカナの十八。
正位置では曖昧,不安,懸念,恐怖,胸騒ぎを暗示。
逆位置では真実,明確,幸福,変化,光明を暗示。